山口県北部 長門エリア
大谷 雅彦 Ohtani Masahiko
独力で長年の夢であった登り窯を築窯
白萩釉を追求し情趣ある器作りを目指す
生年月日 | 1963年8月9日 |
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出身地 | 山口県長門市 |
所属 | 日本工芸会 萩陶芸家協会理事 |
窯元名 | 桂仙窯 |
開窯年 | 1975年 |
受賞歴 |
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所在地 | 〒759-4102 山口県長門市西深川787-2(Googleマップ) |
電 話 | 0837-22-2477 |
交 通 | JR黄波戸駅より長門方面徒歩15分 |
駐車場 | 5台 |
展示場 | 有(茶陶、花入、皿などを展示) |
小学六年生の卒業文集に、大人になったら父親と同じ仕事をして、ふたりで夢を貫きたいと綴った大谷雅彦は、職人として優れた技を持つ父を尊敬していた少年でした。いまでは萩焼の伝統を守り継承する青年陶芸家と成長しました。
山口芸術短期大学を卒業後、三輪休雪窯に入門。三輪榮造に師事し十四年間修錬を積み、技を磨きました。独立後は表現力のある作陶で才気煥発しています。
作品を手掛ける上で成形はもちろんのこと、それ以上に釉薬にとことんこだわり。
「一年の三分の一を釉薬の研究に注いでいますね。土灰や藁灰も自分で焼いて作ります。原料を吟味しながら気持ちを込めてね。」釉薬を思う一念は岩をも通し、二〇〇四年の春、白釉薬の焼き上げの為に新たな窯の必要性を感じ、長年の夢であった登り窯を開窯しました。
強固な基礎工事から一年掛りで独力で完成に漕ぎ着けたのです。初火入れはその年の八月十三日。彼にとって人生の一ページを染めた記念の日でした。
白萩釉を追求し、花器や壺、皿、器など、中に入るものが生きる器作りをモットーに作陶に励む毎日。
「私が作った焼き物を買ってくださった人が使い込んで、それが変わっていく様が何とも言えない魅力ですね。」
求道的な作陶姿勢から生まれた作品は、釉薬の妙と土の質感が調和した個性的な美感が醸し出され、花を生けたい、料理を盛りたいという衝動にかられる逸品です。