山口県北部 萩エリア
藪下 康一 Yabushita Kouichi
萩焼の源、李朝陶を研究し
どっしりと風格漂う器を作陶
生年月日 | 1935年8月12日 |
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出身地 | 北海道函館市 |
所属 | 萩陶芸家協会正会員 |
窯元名 | 陶酔庵 |
開窯年 | 1986年 |
受賞歴 |
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所在地 | 〒754-0411 山口県萩市大字明木3093(Googleマップ) |
電 話 | 0838-55-0398 |
交 通 | 特急はぎ号明木バス停より徒歩3分 |
駐車場 | 5台 |
展示場 | 有(割竹式穴窯焼成による萩焼・美濃焼・信楽焼等、茶陶、酒器を中心に展示し、自作の茶室でお茶を飲みながらゆっくり鑑賞できます) |
少年の頃から古美術に興味を持ち、刀匠を目指したこともあるという藪下康一は、北海道函館市で生まれ育ちます。二十歳の時に陶芸に魅了され、陶芸の道に入る決心をしました。陶芸を志してからは、加藤唐九郎、加藤重高に師事し、美濃焼茶陶を学びます。しかし、萩焼陶の源である李朝陶と、侘び寂びの世界に適うものとしてもてはやされた高麗茶碗は萩にしかないと思い、来萩した後、十一代三輪休雪窯、十一代坂髙麗左衛門窯にて萩焼茶陶を習得。
その後、陶磁器、窯の研究の為、朝鮮半島を旅しました。また、漆美術工芸の研究も行い、以来三十年余りの歳月を費やし、萩を中心に作陶しています。
主に茶陶を追求していますが、釉薬、土味、色合い等、すべてにおいてバランスを保つ作品を作りたいと言います。
「究極の萩焼は李朝、高麗です。
それを目指すと、最も萩焼らしいものに辿り着くんですよ」研究に研究を重ね地道な努力を怠ることはありません。
その手が生み出す作品は落ち着きがあり、どっしりとした風格があります。「ゴツイでしょう?ゴツイの言葉が俺の形なんですよ。」美濃焼の師、唐九郎の影響を多大に受け、素朴な萩焼の中にもしっかりとした質感、形や器肌からも男性的な色が醸し出されています。「窯を焚くたびに一三〇〇度の温度になったら、火色が赤から橙になり、まっ白になるんです。その瞬間が陶芸家の醍醐味だと思います。」
一九九八年にギャラリー陶酔庵織部をオープンし、円熟の陶芸家は益々の活躍を見せます。