山口県北部 萩エリア

玉村 松月 Tamamura Shougetsu

夜は先代の作品を見て勉強
伝統を時代に応じた作品に


生年月日1944年11月14日
出身地山口県美祢市
所属萩陶芸家協会正会員
窯元名江風庵窯
開窯年1952年
受賞歴
  • 1988年一水会入選
所在地〒758-0057 山口県萩市堀内二区83-19(Googleマップ
電 話0838-22-2132
交 通JR玉江駅より徒歩10分・バス利用は萩城址入口下車そば
駐車場なし
展示場


 萩城址に面して、形良く剪定された生垣と樹木に包まれた江風庵窯。苔むした城の石垣も境界線となっていて、きれいに整備された周囲は、萩観光の拠点のひとつです。
 会社勤めをしていたとき縁あって窯元の婿養子となり、それから父松月を継ぐために、下積みもなしで作陶の道に入ります。「何も分からない不安な日々」を重ね、「(父から見ると)何をしちょるかと思われるような単純なこと」に、一日を費やすこともしばしばだったとか。一九八六年に松月が亡くなり、二年後に二代目を継ぎました。土作りから釉薬へのこだわり、釉の掛け方、土の形作りなど、「先代がやっていた通りの仕事をしていますが、(作品としては)まだそこまではいきません。一生勉強です」。仕事場を離れた夜は、先代の作品を見て学ぶ貴重な時間となります。また、陶芸関係の書籍を読み漁り、美術館や展覧会に出かけては意欲を喚起します。
 長男の好雄も陶芸の道を選び、いっしょに仕事をしています。「まだ下積みですが、競争できるようになるのが楽しみです」と、育っていく後継者に目を細めていました。
 「(萩焼の)伝統を受け継ぐのは、わたしには大変なことですが、その良さを時代に応じた作品作りに採りいれていきたいと思います」。陶芸の醍醐味は、窯出のときのわくわくする緊張感です。「どのように焼けて出るか、あの感触は昔も今もかわりませんね。思ったより良く焼き上がると、心のなかで万歳を叫びます」と、好きな言葉の「無心の心」を忘れてしまいます。
 「土や釉薬作りも大切な仕事です」。ほかに窯の補修、薪割り、夏ミカン畑の草取りなど、いろいろな仕事が待っている毎日。「庭木の剪定は、造形の勉強にもなります」。