山口県北部 萩エリア
庄 圭一郎 Sho Keiichirou
伝統の技術を礎にした器の温もり
芸術性に満ちた用の美で新風を起す
生年月日 | 1971年4月11日 |
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出身地 | 山口県宇部市 |
所属 | 萩陶芸家協会正会員 |
窯元名 | 圭庵 |
受賞歴 |
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所在地 | 〒754-0411 山口県萩市大字明木1286-5(Googleマップ) |
造形の中に新しい技を取り入れたいと日々探究する椿秀窯のメンバー庄圭一郎。土に炎が生命を吹き込む萩焼と、その器が溶け込む優雅な萩の町を愛す若き陶工です。庄がこの道に入るきっかけは中学二年生の時、友人と窯元へ見学に行った際のことです。
汗をかきながら真剣なまなざしで、ひとつの器に手を加えていく陶芸家たちを見て、自分もこんな仕事がしたい、陶芸家として自分の器を作り世に送り出したいと思い、陶芸の道に進む事を考え始めたそうです。一九九〇年山口芸術短期大学入学とともに、七代兼田三左衛門に師事し、一九九三年萩陶苑に入社。中学二年生の少年の思いは現在に至るのです。
椿秀窯で先輩や若手の陶工たちと個性を競いながら、庄は枠にとらわれない洗練の技・土・色の研究に余念がありません。藁灰釉を中心に、純白の色調と新鮮な造形感覚で茶陶の世界に新風をもたらしそうな、萩焼界の重鎮を予感させます。
「従来の白釉にほのぼのとした暖かみを吹き込み、春の雪のような美しさを求めた休雪白に近づきたくて藁灰を模索しています。」研究を重ね休雪白を追求していくうちに、多彩な色と出合いました。まさに努力の汗の色。また、「いつの日か、“休雪白”ではなく“圭一郎白”が見つかればいいのですが」とも語る。これを応用してさらに上を目指す庄。
旅が好きでフラリと出かけては自然に触れて作陶のアイデアをストックすると言います。萩の伝統を受け継ぎ天生といえる造形感覚で萩焼の世界に現代を生かす若手陶芸家の瞳は輝いていました。