山口県西部 下関・宇部エリア

宮田 佳典 Miyata Yoshinori

独立して登り窯を自分の手で築窯
荒々しさと勢いのある技法で真骨頂を発揮


生年月日1960年8月4日
出身地福岡県北九州市
所属萩焼伝統工芸士会 会員
萩陶芸家協会理事
窯元名一佳窯
開窯年1991年
所在地〒759-5101 山口県下関市豊北町大字粟野4112-8(Googleマップ
電 話窯 元 0837-85-0223<br />展示場 0838-26-9822
交 通窯 元 JR長門粟野駅より徒歩7分<br />展示場(ギャラリー佳) 萩博物館裏
駐車場窯 元/有 
展示場

1台

H P

http://ikkeigama.com


 JR特牛(こっとい)駅より徒歩七分。
 緑が一面に広がる風景に目を奪われているうちに、宮田佳典の一佳窯が見えて来ます。
 やきもの好きの家族と一緒に、小さな頃からあちこちの窯元を回り、自然とやきものに対する美意識を養ってきた少年は大人になってからもやきものに対する興味は一層膨らみ、一九八八年より萩で修業の道を選びます。
粘土は原土から作り、釉薬も天然の物しか使わず、窯も素焼から登り窯で焼く、そんな昔ながらのやり方の窯で技術を修得。独立は念願だった「登り窯を自分で作る」ということから始めました。その一佳窯で生まれる作品は、ざんぐりとした土の味わい、焼締めた肌の中に感じさせる火色、信楽焼に間違われるほど強く焼いた焦げが特徴の灰被が魅力です。
 萩焼でも鬼萩と言われる荒々しい土を使用。大道土や粉引きの化粧掛けは厚く施しやきもの全体に地割れを入れ、ろくろも乱暴で雑に引いているように見せて荒々しさを強調しています。「どこにでもある器のようでどこか違う。味わいの中に個性を表現した器を作りたいですね。湯呑みの高台でも一ミリ違えば全く感じが変わります。その僅かな差の中に努力を重ねることが自分の作務です。」砂気が多い鬼萩土は手で揉んだだけでは使い物にならず、足練りを行います。名品を見てその形や焼きを模倣するより、その陶土はどうしてそれを作ろうとしたのかを意識すると言います。
 「作るだけでなく、萩焼の向こうに何があるのか。それを見据えて、作品に向き合いたいんですよ。」用と美を持ち合わせた彼の器がとても輝いて見えました。