山口県中部・東部 山口・防府エリア

伴 裕子 Kawaguchi Hiroko

女性の目で、主婦の立場で
ふだん使いの器にも独自性を


生年月日1967年1月29日
出身地東京都
所属女流陶芸会
萩陶芸家協会理事
窯元名伴工房
開窯年1992年
受賞歴
  • 1992年第26回女流陶芸展 新人賞 受賞
  • 1993年第27回女流陶芸展 毎日新聞社賞 受賞
  • 1995年国際陶磁器展 美濃’95入選
所在地〒753-0231 山口県山口市大内氷上5丁目13-1(Googleマップ
電 話083-927-9710
交 通JR山口駅より車で7分
駐車場7台
展示場

H P

http://bankobo.jimdofree.com/


 「子どもが生まれて、作品が可愛らしく、柔らかくなったといわれます」。東京で生まれ、十歳のときに彫刻家の父親の仕事(山口大学勤務)で山口に来ました。東京造形大学で家具デザインを学び、卒業後は内村幹夫に就いて勉強の後、窯を開きます。
 教員をしながら作陶に勤しむ夫は大学の先輩。「窯を持つまで、体調を壊して療養生活をしたり、子どもが生まれたりといろいろありましたが、今は夫と一緒に、自分のペースで(作品)を作っています」
 絵付けや文様彩色の雛人形や動物もの、手びねりの食器類を作る一方で、作品は、「オブジェ的なもの」から入りました。大中小の球体を並べ、「爆発した惑星が集まって再生しようとする」宇宙を表現したもの、あるいは都市をテーマにしたものと、焼き締めや燻し、彩色による茶褐色の独特の空間を創出します。「焼きで土がへたる(偏曲する)」といったトラブルに「粘土がどの程度いうことを聞いてくれるのか、余計に興味が湧いてくる」と気持ちがへたることはありません。そして、「作意に近づけるせめぎあいが楽しい」と、作家としての心意気は人一倍。
 一九九三年に窯を築いてからは、ふだん使いの食器や花瓶、壺なども制作しています。「女性の目、主婦の立場で、使い勝手のよい、使いたい、生活の彩りになる器を」がテーマです。陶肌の柔らかい色合いにオリジナリティを求めます。「自分が使いたいもの」をと、家庭生活に根ざした商品開発にも積極的。あまりお目にかからない盆栽や観葉植物の鉢など、考えつく焼物には、とにかく挑戦していくそうです。女流陶芸会に所属。「年配の方のパワフルな作品を見て、会員の皆さんとの会話に、とても刺激になります」。