山口県北部 萩エリア
守田 唐七 Morita Toushiti
心象風景を立体造形で表現
モチーフは日常生活の中に
生年月日 | 1946年 |
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出身地 | 山口県萩市 |
所属 | 萩陶芸家協会正会員 |
窯元名 | 不易庵守田唐七窯 |
開窯年 | 1975年 |
所在地 | 〒759-3721 山口県萩市三見2621-1(Googleマップ) |
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電 話 | 0838-27-0675 |
交 通 | JR三見駅徒歩10分 |
駐車場 | 有 |
展示場 | 有 |
武蔵野美術大学、太平洋美術学校で油彩画を学んだ後、萩市内の窯元で三年間修行。実家のある現在地にのぼり窯をもったのは、一九七四年のことでした。
「やきものは窯焚きが勝負」と自らの手で二ヵ月かけて窯を築き、「釉薬に適った焚き方がありますから」と、温度と時間には研究を重ねたそうです。
「はじめのころは失敗ばかりでした」。当時の苦労に思いをはせる表情には、大きな壁を乗り越えた自信のようなものがうかがえます。
やきものの魅力について「立体的な造形が面白い」と、注文によるふだん使いの器製作の傍ら、オブジェにも取り組んでいます。モチーフは石や木といった自然のものから、日常生活のなかにある衣類や道具類などへと広がっていきます。
「この道を選んだ当初からオブジェが頭にありました」。油彩では主に心象風景を描いていたという創造意欲は、陶芸の世界ではオブジェに対象を求め、独特の感性を焼き上げる個性あふれる唐七作品に注目が寄せられています。
二〇〇四年四月、中国の上海で個展を開き、茶碗、花入、大壺などを出展しました。日中交流と位置付けられたこの制陶展には、中国の陶芸家はもとより美術関係の指導者、書家らが来場。「知人の尽力で実現したものですが、陶磁器の本場の人たちに萩焼を知ってもらうと同時に、若い人たちが伸びていこうとする雰囲気がたいへん刺激になりました」。
好きな言葉は、三隅町出身の画家、香月泰男が残した「一瞬一生、一生一瞬」。