山口県北部 萩エリア
三輪 敏之 Miwa Toshiyuki
苦労を楽しさに変えて心を伝える作陶
存在感と体温のある造形美が魅力
生年月日 | 1947年2月15日 |
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出身地 | 山口県萩市 |
所属 | 萩陶芸家協会正会員 |
窯元名 | 浴城陶苑 |
開窯年 | 1971年 |
所在地 | 〒758-0011 山口県萩市椿東香川津3358番地(Googleマップ) |
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電 話 | 0838-22-3189 |
交 通 | JR東萩駅より鶴江台方面へ徒歩で15分 |
駐車場 | 2台 |
展示場 | 有 |
JR東萩駅から川沿いに進み平和橋を渡って坂道を上って行くと、浴城陶苑があります。周りは四季折々の自然を満喫でき、高台から望む町の風景は長閑でこころが安らぎます。
戦前より、祖父の代から萩焼卸商を営む家庭環境の中、幼い頃から萩焼に接しながら成長しました。自然に焼き物の感触と温もり、使うほど変化を見せる萩焼の魅力を、目と手と身体で覚えていたのです。
高校を卒業後知人の勧めで京都へ移り、京都市工業試験場で研磨した後、清水焼作家である市川廣三のもとで約五年、陶技を学びます。
「修業期間は必死でした。師の技を何とか自分のものにして、三輪敏之ならではの作陶を目指したかったのです。」
洗練の技と土と色が織り成す清水焼に触れながらも、萩焼に対する思いは募りました。その気持ちが実を結び、一九七一年に帰郷した後浴城陶苑を開窯します。
「何でも一人でしますから試行錯誤の毎日ですね。土・釉・炎と苦労の連続ですが、それがまた楽しい。」
暇ができると音楽や映画を鑑賞し、散策しては作陶に励むと言います。
茶碗や食器、花入など、土の味わいと表情豊かな釉調、それを生み出す窯の炎を操り、見事な作品を生み出しています。
「萩焼の魅力は七化けです。一つの茶碗を大切に使っていくと、色と艶が微妙に変化して何とも言えない風情を醸し出すのです。使っていただいてこその萩焼ですよ。」
苦労をも楽しいと語る彼の作品は、優しさの中に存在感があり、作り手の温もりが伝わる逸品です。