山口県北部 萩エリア
玉村 信一 Tamamura Shinichi
修行の日々
好きな言葉は「素心無限」
生年月日 | 1969年12月12日 |
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出身地 | 山口県萩市 |
所属 | 萩焼伝統工芸士会 会員 萩陶芸家協会専務理事 |
窯元名 | 松林庵 |
開窯年 | 1975年 |
受賞歴 |
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所在地 | 〒759-3721 山口県萩市三見221-8(Googleマップ) |
電 話 | 0838-27-0155 |
交 通 | 萩市役所から長門方面約5㎞ |
駐車場 | 5台 |
展示場 | 有(茶陶から日常使いのものまで、さまざまな作品が揃う) |
「陶芸は死ぬまでできる仕事」と広島大学の大学院で法律を専攻、博士課程前期を修了し、あっさりとこの道を選び、父登陽に師事します。これも現代の若者気質なのでしょうか。「小さいころから家の手伝いをして、春休みも夏休みもありませんでしたから」と屈託がない。「その代わり、一生が勉強です」
「まだ修行中の身ですから、今はやきものの基礎をしっかりと習得することで精一杯」と言いながらも、西部工芸展や新進作家展などの展覧会に出品して、優秀な成績を修めています。しかし「まだ、思うようなものが、(窯から)出たことはありません」
その言葉は必ずしも謙遜や照れではなく、しっかりした考え方に基づいたものでした。「基礎をおろそかにして軸がぶれたままの延長が、自分の作品になってしまうのが嫌なんです」。どこかアメリカのプロ野球大リーグのイチローに似た言い回しですが、なかなかの説得力です。
「土を見る、釉を見る、火を見る、技を見る」と、勉強の日々ですが、頭のなかには、将来像を暖めているようです。目指すのは立体造形で、「形がしっかりしていないと、奥の浅いものになります。自分の内面が表現できるようになるまでは」と、修行が続きます。 また、祖父松月の「デザインや色に凝るのは、本来の姿ではない。飽きのこないものは残る」という教えも胸に響きます。さらに、産業としての陶芸と作家としての陶芸は、相反するものでないとの持論を証明する望みも秘めていて、新しいタイプの明日の陶芸家に出会った思いでした。
好きな言葉は、山口大学元学長、広中平祐氏に直接伺った「素心無限」。今の心境そのもののようです。