山口県中部・東部 山口・防府エリア

大和 祐二 Yamato Yuuzi

萩焼のよさと匂いにこだわり
感動を与え、やすらぎの作風を


生年月日1946年9月6日
出身地山口県山口市
所属日本工芸会正会員
萩陶芸家協会正会員
窯元名大和吉孝松緑窯
開窯年昭和初期
受賞歴
  • 1995年田部美術館「茶の湯の造形展」優秀賞
  • 1997年山口県美術文化振興奨励賞
  • 2004年伝統工芸新作展 山口支部長賞
  • 2006年山口県文化功労賞 受賞
  • 2008年芸術文化功労山口県選奨 受賞
所在地〒753-0001 山口県山口市宮野上3630番地(Googleマップ
電 話083-928-0433
交 通JR山口線宮野駅より2km 
駐車場10台
展示場

有(畳陳列)


 「蹴ロクロが上手になりたい」。大学を卒業すると「小さいころから、手伝いをしていた」陶芸の世界に飛び込みました。一日に二百、三百と作る仕事に「(技術と生活で)早く一人前になりたい」と修行を重ねます。「盃から火鉢まで作っていました」
 そして、産地色が失われつつある現代に、萩の土にこだわり、萩の釉薬を使い、いつか「萩のよさ、匂いを感じさせるものを」と作品の方向をさだめます。
 十年前から窯変のひとつの御本、赤と黒のコントラストを出す無釉の技法に取り組み、また、花器や皿や陶箱に独自の造形美を展開していきます。日本工芸会山口支部新作展で大賞を受賞して「やっと、ものになったかなという感触を掴んだところ」といいながらも、「(見る人、使う人に)感動を与え、心のやすまるもの」へと、作陶の方向はさらに広がります。また、八年前から、萩焼伝統の原点ともいえる茶碗にも挑戦。両手の掌に収まる「小さななかに自己を表現するのは難しい」。約束ごとのある茶陶は、新しい方向を模索。奥の深い陶芸の道はまた、終着のない世界です。
 モチーフは、自然界のすべて。庭の草木、生き物、雨、風、海、星など目に触れ、肌で感じる「あらゆるものからヒントを探しています」。人に感動を与えるには、「自分が感動する純粋な心がなければ」と、感性を磨くことも大切な仕事になります。
 好きな言葉は「継続は力なり」。日ごろの積み重ねが「やがて花を咲かせてくれます」と。無から有を生む創作の日々は続きます。